令和7年12月議会一般質問とその答弁についてまとめました

一般質問

市議会議員の栗原です。
令和7年12月定例会での一般質問について、まとめました。

今回の質問では、「今、困っている人に支援の手が本当に届いているか?」という視点で行っております。机上の議論ではなく、現場のヘルパーさんや、施設で暮らす高齢者の方々の不安を解消するための具体的な提案を行いました。


1. ヤングケアラー支援:家庭の「壁」をどう乗り越えるか

加須市が実施した実態調査では、小学生の147名(7.7%)、中学生の65名(3.0%)が「家族の世話をしている」と回答しています。これは、1クラスに1〜2人は支援を必要とする子どもがいる可能性を示唆する数字です。

【具体的な議論の内容】

  • 現場の苦悩: 6月から始まった「訪問支援事業」ですが、対象となる家庭は「外部の人を家に入れること」に抵抗を感じるケースも少なくありません。また、家事の代行だけでなく、精神的なケアや複雑な家族関係への配慮も求められ、ヘルパー1人では対応が難しい「2人体制」の必要性も指摘しました。
  • 「情報の断絶」を解消する: 市が把握している情報と、実際に家を訪問する社会福祉協議会などが持つ情報を、よりスピーディーに共有できるシステムの構築を求めました。
  • 多職種連携の具体化: ケアマネジャー、学校の先生、地域の医師、民生委員、そしてNPO。これら「子どもを見守る目」を一つの円としてつなげるため、市がリーダーシップを取るよう強く要請しました。

市の答弁のポイント:
「ヤングケアラー・ワーキンググループ」をさらに活性化させ、民間団体のノウハウも積極的に取り入れる。また、支援を拒否する世帯に対しても、学校や地域のネットワークを活用して、子どもが孤立しないよう粘り強くアプローチを継続するとの回答を得ました。


2. 養護老人ホーム「あいせんハイム」閉鎖:セーフティネットの再構築

養護老人ホームは、単なる介護施設ではありません。経済的な理由や、家族による虐待、住む場所がないといった「社会的な困難」を抱える高齢者の最後の砦です。

【具体的な議論の内容】

  • 入所者の安全な「お引越し」: 現在入所されている約24名の方々は、長年住み慣れた「家」を離れる不安の中にいます。私は、「令和7年12月末」という期限を設けつつも、形だけの転居ではなく、お一人おひとりの精神的なケアを含めた丁寧なマッチングを市に強く求めました。
  • 虐待被害者への配慮: 施設から離れる際、虐待の加害者である家族に居場所を知られないよう、徹底したプライバシー保護と安全確保を再確認しました。
  • 「福祉の灯」を消さない跡地活用: 施設が閉鎖された後の広大な土地。私はこれを、単なる空き地にするのではなく、子ども食堂や障害者支援、多世代が交流できる「新しい福祉の拠点」として活用できるよう、市が法人の背中を押すべきだと提案しました。

市長・執行部の答弁のポイント:
入所者の転居については、近隣の施設やアパート等も含め、個別の状況に応じた調整を最優先で進める。また、跡地活用については、法人の意向を尊重しつつ、地域のニーズに応える福祉拠点となるよう、市としても具体的な相談があれば前向きに検討する、という旨の答弁がありました。


結びに:皆様の「声」が、政策を動かす力になります

今回の一般質問で浮き彫りになったのは、「支援の制度はあるけれど、現場で活用するにはまだハードルがある」という課題です。

ヤングケアラーの支援を担うヘルパーさんの人手不足や、施設がなくなることで生まれる高齢者の不安。これらは決して「誰か」の問題ではなく、私たち全員が直面するかもしれない、この街の課題です。

私はこれからも、議会の場で「現場で何が起きているか」を問い続けます。数字やデータだけでは見えない、皆様の切実な思いを市政に届けていきます。

今回の報告について、さらに詳しい内容を知りたい方、あるいは「自分の周りでもこんなことで困っている」という声をお持ちの方は、ぜひお気軽にお声がけください。